今年に入ってまだ間もない頃、コロナが私たち日本人に及ぼす影響は数週間や数ヶ月単位で収まる話ではないということを身近な人から耳にしてはいたが、まだどこかで楽観的に考えていたし、信じられないでいた。
そういうしているうちにヨーロッパ、特にイタリアでの感染者が増えているというニュースを耳にするたび、イタリアやその近くに住む友人のことが気がかりで連絡をとっていた。幸い彼らは今も元気に過ごしているが、当時の状況を聞く度に本当に日本も他人事ではないと、職場や家でもけっこう一人でピリピリしていたかもしれない。
今年の初め、それまでの生活がじょじょに変わりはじめ、その崩れかけたバランスをどう安定させるか考える時間もないままに、2月から3月にかけては色々なことが急にキャンセルになり、方向転換を強いられ、また、いつでもすぐに会えると思っていた多くの人たちと会えないままでいる。
日本では、まだまだ収束の兆しは見えておらず、それどころか感染者は増えている。今の状況をどう捉えて、どのように行動すればよいのか明確にわからず、それぞれが頭を悩ませながら日々生活している、という感じだろうか。
この春よく聴いていたのは、アルフィーのRUN。
私が好きなのは、"Light up,light up"に続く、"As if you have a choice"というフレーズだ。「君が光りを灯していることは難しいかもしれない、でもそうやってみて」というニュアンスだろうか。長く会えない人へ勇気づけられるメッセージが、この状況になっていっそう心に響く。
コロナで日常ががらりと変わってしまったけれど、私の場合、必ずしも悪い面だけが目立っているわけではない。変化に生じた戸惑いが大きいのは確かだけれど、なんとなく生産性だけを追い求められているふしのある社会に抵抗を感じつつもその感情にまっこうと向き合ってみようとは思ってこなかったことに気付かされもした。良い意味で、自分の行動や気持ちを静められるターニングポイントとなった気がする。
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by imagination3
| 2020-08-10 09:18
| 日々のことあれこれ